2008年6月、ドバイに引っ越してきました。しばらくは夢の専業主婦生活です。


by yhell
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浮気は法律で裁かれます

妻の浮気を知った夫が怒り狂って警察に通報し、妻とその浮気相手が逮捕される、という事件が、先月ありました。
この夫妻は英国人。
数日前、裁判が行われ、ドバイではちょっと話題になっていたから、在住の方はご存知かもしれません。
参照記事はコチラ
裁判の結果、彼女と浮気相手(既婚者/同じく英国人)は、懲役二ヶ月の後、国外追放。

UAEはシャリア法(イスラム教義に基づいた法律)での法治国家ですから、国内の事件は、外国人であってもシャリア法によって裁かれます。
この場合は、つまり姦淫罪ってやつです。
浮気した結果が、手錠かけられて拘置所ですよ。
もっとも、UAEはこれでも緩い方なので、本来のシャリア法にあるような鞭打ち100回にならないだけ、マシかもしれません。

そして、裏話というほどでもありませんが、この通報した夫の方も、近くUAEを離れることになりそうです。
彼はEKのパイロットでして、この一件により、「指揮官としての資質に欠ける」と見なされ、解雇されてしまったから。
そりゃそうでしょうよ。
こういう感情的な判断を下す人間には、人命を担う仕事は向かない。
自分の子供の母親に当たるひとを、警察に通報するってのは・・。
氏名どころか、顔写真も、娘が二人いることまで、紙面に出ちゃってるし。
とはいえ、こんな理由で解雇されるって、欧米ではありえない事だけど。

こういう事件を聞くと、ああやっぱり異国なんだな、と思います。

例えば、独身女性が妊娠すると、外国人であっても逮捕されます。(懲役後に国外退去)
たしかEKの独身キャビンクルーの場合、妊娠を会社に相談すると、逮捕の前に即時解雇/自国送還、というシステムがあったはず。
解雇等は、一見、冷酷な印象だけど、結果的には個人を守るためのシステムなんだと思います。


そういえば、シャリア法に基づいた遺産相続について、去年ご近所さん達が大騒ぎしてました。
(以下5行は聞いた話で、真偽は確かではありません)
女性は、無職の場合、ドバイで個人の銀行口座を開くことができません。
ほとんどの専業主婦は、夫の口座に連名(ジョイントとも少し違う)が、せいぜい。
夫が死亡した場合、この口座は凍結され、妻が現金を引き出す手段がなくなります。
夫の遺産の相続権は、妻ではなく血縁の男性遺族にあるそうです。
息子がいなければ、夫の父、兄弟、祖父、伯父、叔父、従兄弟・・・と。

で、ご近所さん達は、こぞって弁護士を雇い、相続権を明記した遺書を作りました。
妻にまったく相続権がないって、信じ難い話ですが、弁護士も認めたそうで。
私も遺書作成を勧められたんだけど、いまいち必要な気がしない。
とりあえず、うかうか死んだりしないよう夫君に注意を促すに留めました。

なんにしても、女性の個人の権利は希薄です。
既婚であれば夫、独身であれば父親、独身駐在女性の場合は会社が、スポンサー。
例えば何かの契約に際しては、(例:免許取得や携帯電話の契約)スポンサーである夫や父の「許可証/同意書」が必要。


あと、よく話題になるのが、離婚。
男性側から離婚を望む場合は離婚を三回「唱える」だけで離婚成立するのに対し、女性側から申し立てる場合は、裁判を起こすことになります。
子供がいる外国人夫婦がUAEで離婚した場合、母親が子供を連れて自国に帰ることはできません。
子供がいない場合、夫が元妻に対して慰謝料や生活費を支払う義務はありません。


私は、そういう諸々の事にあまり憤りを感じないけれど(仕方ないよ、土地の風習だもの、と思う)、欧米出身者たちの「女性の権利」への熱はすさまじく、時々、激しいジェンダー論が交わされます。
そんな場で、できるだけ巻き込まれないように静かに身を潜める技や、大きな声で強引に話題を変える技を、この1年で会得しました。
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by yhell | 2009-06-05 05:17 | なるほどねえ!!